年金の繰り上げ受給
1. 年金の繰り上げ受給とは?
老齢基礎年金・老齢厚生年金は、原則65歳から受け取れますが、
希望すれば60歳から受け取りを「繰り上げ」ることができます。
ただし、早く受け取るほど年金額が減額される仕組みです。
2. どれくらい減るのか?(2022年4月以降の制度)
現在のルールでは、繰り上げた月数に応じて
1か月あたり0.4%減額されます。
| 受給開始年齢 | 減額率 | もらえる年金の割合 |
|---|---|---|
| 65歳 | - | 100% |
| 64歳 | 4.8%減 | 約95% |
| 63歳 | 9.6%減 | 約90% |
| 62歳 | 14.4%減 | 約86% |
| 61歳 | 19.2%減 | 約81% |
| 60歳 | 24%減 | 約76% |
つまり、60歳から受け取ると一生24%減ったままになります。
減額は生涯続くため、「長生きリスク」を考えることが重要です。
3. 繰り上げのメリット・デメリット
メリット
-
早くから年金をもらえる(生活費の確保)
-
健康に自信がない・早期リタイアしたい人には有効
-
60代前半の収入が少ない時期を補える
デメリット
-
一度繰り上げると後から戻せない(取消不可)
-
受取額が生涯減る(長生きすると損)
-
遺族年金・加給年金などの権利にも影響することがある
4. 損益分岐点の目安
繰り上げても得か損かは、「いつまで生きるか」で変わります。
ざっくり言うと、
76〜78歳前後が損益分岐点です。
たとえば、
60歳から繰り上げた人と65歳から受け取る人を比べると、
76〜78歳を超えて長生きした場合は、繰り下げないほうが得になります。
5. ライフプランで判断を
繰り上げ受給は「得か損か」だけでなく、
生活資金のバランス・健康状態・退職時期
なども考慮して判断すべきです。
-
退職金や貯蓄で60〜65歳をつなげる余裕があるか
-
パート収入や年金以外の資産はあるか
-
長生きした場合の安心をどう確保するか
これらをライフプラン上でシミュレーションすると、
繰り上げ・繰り下げの最適なタイミングが明確になります。
年金の繰り上げ受給は、
「早くもらえる=お得」とは限りません。
長生きするほど、繰り上げた分の減額が効いてきます。
ご自身の健康状態や働き方、老後の支出計画を踏まえて、
“早くもらうリスク”も見える化しておきましょう。
電話番号 0120-957-783
受付時間
電話:10時~20時
メール:24時間受付中